おくりもの


アルバイト、週末は今日でおしまい。3年間半働いたお店は家電量販店なので、やっぱり週末は忙しい。今日は、ここ半年ほどで一番忙しく売り上げも良い日だったので、楽しかったし充実した気持ちで終われた。締めの業務が長引いてしまったのは悔しかったけれど、一緒に入ったのが大好きな可愛いおんなのこたちだったのでよし。
帰りは後輩と3人でご飯。これ、と言って差し出されたアフタヌーンティールームのハンカチ。ガーゼ地とタオルの2種類で、オフホワイトにお花が散ったかわいらしいのと、小さなリボンがあしらわれたもの。わたしだったらピンクとリボンかなぁ、って選んでくれたのだと、楽しそうに告げられてちょっと泣きそうだった。
すぐに感情的になるし、口は悪いし、いい先輩だったとは言い難いけれど、それでも彼女達はわたしのことを慕ってくれていたし、それがはっきりとわたしにも分かるくらいの愛情を素直に伝えてくれていた。自分で言うのもなんだけど、それなりに頑張ってきたと思っているし、だからこそ彼女達が、寂しがってくれることや、今までありがとうと言ってくれることがとても嬉しい。
そんなに頑張らなくていいだとか、泣きそうになりながらいるときに頭を撫でてくれたひとや、頼りになるよと嘘じゃなく言ってくれるひとがいたから、3年半いられることができたのだと思う。お世辞にも環境が整った職場とは言えなかったけれど、そんな完璧なものは存在しないし、そう思えばわたしはこのお店が大好きだなぁと素直に思えた。あと2日、かわいいかわいい後輩ちゃんたちと一緒なので、精一杯頑張ってこようと思う。
うちの店のこたちは、素直で泣き虫で怒りっぽいけれど、みんな負けず嫌いで頑張りやなので、これからも彼女たちらしく頑張って欲しいと思う。絶対あそびにいくね、と言ってくれるその言葉を、100パーセント信じられるほどわたしは人が良くないのだけれど、帰ってくるときにはきちんと連絡を入れようと思った。